キーワード解説:ドナルド・トランプ大統領
経歴
生年月日:1946年6月14日
出身校:ペンシルベニア大学ウォートン・スクール
政党:共和党
前職:会社経営者
生い立ち~大統領になるまで
トランプ氏は1946年にニューヨークで生まれ、不動産開発で成功を収めた父の後を継ぎ経営者として名を馳せました。
ニューヨークのトランプタワーを筆頭に世界中で自らの名を冠した建物を運営して成功を収める一方、カジノリゾート事業に失敗するなど挫折も経験しています。
また、自らが司会者を務めるアプレンティスという番組で人気を博しました。
トランプ氏は2016年の大統領選挙で共和党の予備選に出馬します。
当初は政治経験が全くないトランプ氏は不利と見られていましたが、既存の政治に失望した白人労働者層などの支持を集め、共和党の大統領候補に指名されました。
本選においてもかつての大統領夫人であり、国務長官も務めたヒラリー・クリントン氏を僅差で下し、第45代アメリカ合衆国大統領に選出されました。
トランプ大統領の政策
移民問題
トランプ大統領は就任前から「メキシコとの国境に壁を作る」と発言し、移民に対して厳格な姿勢を見せました。
就任後すぐにイスラム教徒が多い国7カ国の出身者に対してアメリカへの入国を一時禁止しました。
また、中南米の国々からアメリカへの亡命を目指す「移民キャラバン」に対しても国境警備に軍隊を派遣するなど、強硬に対応しています。
経済政策
トランプ大統領の経済政策は減税と規制緩和を軸としています。
個人法人税の減税や金融、エネルギー関連の規制緩和などを行ったことにより、株価や失業率といった各種経済指標は好調を表しています。
今秋の大統領選挙の相手バイデン氏は富裕層への増税などを訴えており、選挙での重要なテーマとして注目です。
コロナ対策
トランプ大統領の新型コロナウイルスへの対応は経済再開を重視し、対策に積極的ではありません。
アメリカでは累計700万人以上の感染者が発生し、大統領自らも感染しました。
しかし、トランプ大統領はコロナ対策をめぐる与野党協議を大統領選が終わるまで停止させるなど、対策に本腰を入れているとは言えないようです。
外交
トランプ大統領はビジネスマン出身ということもあり、外交においても今までの歴代政権とは一味違う外交を展開しています。
日本に対しても就任前から「日本が在日米軍の費用負担を増やさなければ米軍を撤退させる」と発言するなど、強硬な姿勢が目立ちました。
しかし、安倍前総理と友好的な関係を築き、大統領就任後の日米関係は極めて良好です。
国際社会における最大のライバルである中国との関係においては貿易赤字を問題視して中国からの輸入品の関税を引き上げるなど、現在も白熱している貿易摩擦を生み出しました。
「米中貿易戦争」とやばれていたこの両国の批判の応酬は、連日報道されていました
その他にも北朝鮮の金正恩委員長と三度の直接会談を行うなど、良くも悪くも歴代政権が行動に移せなかったことを実行しています。
トランプ大統領のTwitter
トランプ大統領はツイッターを積極的に活用しています。
ツイートがニュースで引用される、問題になることもあります。トランプ大統領のTwitterは、世界に8,700万人のフォロワーがいることでも有名です。(2020年10月現在)
最近、話題になったツイートをいくつか紹介します。
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1266231100172615680?s=06
白人警官に黒人男性が殺された事件への抗議暴動に対して軍の派遣と銃撃を示唆するこのツイートは、暴力を賛美するとしてTwitter社により自動表示が停止されました。
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1266231100172615680?s=20
コロナウイルスに感染し入院していたトランプ大統領は退院後「コロナを恐れるな」とツイートしました。
この他にもコロナウイルスを軽く見ているとも取れるツイートが多く、物議を醸しています。
良くも悪くも話題になるトランプ大統領のTwitter。フォローしてみるとおもしろいかもしれません。
最後に
今年の大統領選挙においてニュースでは劣勢といわれるトランプ大統領ですが、一方で熱烈な支持者も多いようです。
いよいよ来月に迫ったアメリカの選択から目が離せません。