与党であることは間違いなく政策にも選挙にも有利
サイレントマジョリティー
2020年9月、新菅内閣が誕生したが、このときの朝日新聞の世論調査による内閣支持率は、支持するが65%、支持しないが13%という結果になった。
日経新聞では菅内閣の支持率は74%に上り、驚異の支持率を誇る。”反安倍”デモが国会前で展開されている報道をよく見たり、SNS上では「#菅政権の退陣を求めます」がトレンド入りするなど、反体制・反政府的な言葉が目立つ。
そういった声とは裏腹に、驚異的な支持率を獲得した菅政権を見ると、サイレントマジョリティーとノイジーマイノリティが明確化されたように感じる。
当然、菅内閣はまだスタート直後であり、何かを成し遂げたわけではないが、期待感の表れがこの数字なのだろう。
野党はどうだろうか。菅政権に対抗して立憲民主党は「大きな塊」を作ったが、政党支持率は伸び悩んでいる。
毎日新聞の9月17日に行われた政党支持率では自民党が44%で最も多く、15日に新たに結党した立憲民主党は15%、日本維新の会が8%、共産党が5%、公明党が4%、れいわ新選組3%、NHKから国民を守る党が1%、新しく結成した国民民主党が1%だった。
立憲は衆参両院で150人が参加し、新たな野党第1党となったが、菅内閣の内閣支持率を見るに、仮に10月に解散総選挙があったとして政権交代を成し遂げられるとは考え難い。
「消極的自民党支持者も多い」と新国民民主党代表の玉木議員は語る。自民党は支持していないが、立憲民主党はそれ以上に支持していないので、しょうがなく自民党に入れる、という勢力だ。
中道政党として新たなスタートをきった国民民主党だが、その先に見えるのは「ゆ党」であり、日本維新の会と同じ道を辿るのかも知れない。
ゆ党とは、《「ゆ」が五十音で「や(野)」と「よ(与)」の間にあるところから》野党として対立するわけでもなく、与党と連立を組むほどでもない、中途半端な政策方針を掲げる政党を揶揄 した言葉。
(goo辞書より引用)
イデオロギーが日本を変える
近現代を見ると、世界は自由主義陣営と社会主義陣営によって二分されてきた。ソビエト連邦は突き詰めればマルクスとレーニンによって築きあげられ、イデオロギーが国民を熱狂させた。新たな国をつくるには壮大な国家観が必要なのだ。
日本の政治家やその集団に壮大な国家観はあるだろうか。また、どのような国家観が政権交代には必要なのか。
ジャーナリストであり作家でもある門田隆将氏は「いま激突しているのは左と右の勢力ではなく、空想家、夢想家である“ドリーマー(dreamer)”と現実を見据える現実主義者“リアリスト(realist)”である」と語る。
立憲民主党と国民民主党が新たに吸収と分裂を果たしたが、本質はドリーマーとリアリストに分けられたと言えるだろう。日本を変えるのはどちらの陣営だろうか。
与党の優位性を県議会で学ぶ
野党時代の経験を持つ自民党議員がこぞって野党時代の屈辱を語る際、多いのが「役人が来ない」である。
事務所に人が来ない様子に「政権を奪還するんだ!」という熱がこもった。県議会も同様であると思った。
先日、県議会にお邪魔したが、与党自民党の控室はひっきりなしにスタッフが入り込んでいた。与党控室が最も活気があった。
反面、無所属議員の控室はどうだろう。スタッフなど誰も来ない。小さなオフィスの角にぽつんと机と書類が残るばかりである。
与党であるということは政策が反映されやすい。役人が出入りするのは当然のことではあるが、与党に属する方が仕事は成し遂げやすいだろうなと私はその時強く思った。
二大政党から三大政党へ
私はこれから、日本の政治は三大政党へ向かうと思っている。
日本維新の会や国民民主党がそうであるように、「第三極」の選択肢が現れるのではないかと思う。
日本維新の会と国民民主党が手を組むかは未知数だが、第三極の土壌は着々と育まれているのではないかと思っている。
令和の時代を迎えて、新たな政治が展開される。今後の野党陣営には注目していきたい。
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