【5分でわかる】生活保護を受ける条件は?どのような問題がある?

キーワード解説:生活保護

厚生労働省によると、生活保護制度「生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的」としています。日本では約164万世帯が生活保護を受給しています。生産年齢人口がますます減っていく日本にとって、社会保障問題は重要な社会課題です。

生活保護の目的

厚生労働省によると、生活保護制度「生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的」としています。

自立の助長に関しては、厚生労働省は「自立支援プログラム」を作成し、様々な受給 世帯に応じた「自立支援」を行っています。

生活保護制度(厚生労働省)

生活保護受給者の推移

生活保護の受給者や受給世帯数をみていきましょう。

受給者数について

平成30年10月時点の生活保護受給者数は約210万人となっており、平成27年3月に過去最高を記録した後、減少傾向にあります。

平成22年1月の12.9%をピークに低下傾向が継続しており、平成27年9月以降マイナスとなっています。

受給者の動向を年代別にみると高齢者の受給者数の伸びが大きく、生活保護受給者の半数近く(平成28年7月末時点で約47%)は65歳以上の者となっています。

世帯数について

平成30年10月時点の生活保護受給世帯数は約164万世帯となっています。

これまで増加傾向でありましたが、平成30年以降減少傾向に転じました。

世帯数の動向を世帯類型別にみても、社会全体の高齢化の進展と単身高齢世帯の増加を背景として高齢者世帯の増加が続いています。

一方、高齢者世帯を除く世帯は、良好な雇用情勢を背景として、平成25年2月のピーク時から約14万世帯減少しています。

生活保護制度について(厚生労働省)

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生活保護を受けられる条件とは

1.能力の活用について

世帯の中で働くことができる方は、その能力に応じて、働いて収入を得る努力する必要があります。

これは、思わぬケガや病気で働くことが出来ない場合や、家庭の事情や年金の支給額が少なく生活の困窮状態となってしまうと自分一人の力ではどうすることも出来なるようなケースを想定していると考えられます。

2.資産の活用について

世帯の資産(土地・家屋・自動車・貴金属・預貯金・生命保険など)で、生活保護を受けている間に保有が認められないと判断されたものについては、売却などの処分をして世帯の生活費に充てなければなりません。

簡単に言えば、生活保護は最後のセーフティネットであって、売れるものがあるなら売ってお金にしてください、ということです。

3.扶養義務者からの援助について

親・子・兄弟姉妹などから、仕送りや養育費などの援助を受けることができる場合は、そちらを活用してください。

4.他法他施策の活用について

年金・各種手当など、生活保護以外の制度で利用できるものがある場合は、生活保護ではなく、そちらを優先して手続きを優先します。

生活保護制度について(千葉市)

まとめ

生活保護に対する問題は数多くあります。

しかし、生活保護によって救われている命があることは明確です。

日本国憲法で規定されている「健康的・文化的な最低限の生活」が送れていないと判断されることができれば、生活保護を受けられます。

いつ誰が生活保護を受けることになるかはわかりません。

私たちで、住みやすい社会を築いていきましょう。

【下流老人】日本が直面する高齢者の貧困問題

キーワード解説:下流老人

貧困問題を表した言葉に「下流老人」というものがあります。
生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者のことを指します。
会社定年時には充分な資産を持っていても、さまざまな要因でこの状態に陥る可能性があるのです。

下流老人とは?

下流老人(かりゅうろうじん)とは、社会福祉士の藤田孝典さんがつくった造語のことです。
高齢者のひっ迫した生活問題を捉えた言葉です。

また、この藤田さんの著書の題名でもあります。

貧困という言葉がちらつきますが、資産に余裕があったにもかかわらず「下流老人」に転落したケースもあります。

高齢化した社会では、この「下流老人」が増えると予想されています。

下流老人の定義

藤田さんの著書では、下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」とあります。

著書では、2015年において下流老人は日本国内に推定600万〜700万人いるとされています。

具体的な事例を用いて、藤田さんは例を挙げています。

スーパーマーケットでは、見切り品の惣菜や食品を中心にしか買えずに、その商品を数点だけ持ってレジに並ぶ老人。

そのスーパーマーケットで、生活の苦しさから万引きをしてしまい、店員や警察官に叱責されている老人。

医療費が払えないため、病気があるにも関わらず治療できずに自宅で市販薬を飲みながら痛みをごまかして暮らす老人。

夏場に暑い中、電気代を気にして、室内でエアコンもつけずに熱中症を起こしてしまう人。

家族や友人がいないため、日中は何もすることがなく、年中室内でひとりテレビを見ている状態にある人。

収入が少ないため、食事がインスタントラーメンや卵かけご飯などを繰り返すような著しく粗末であり、3食まともに取れない状態にある人。

ボロボロの築年数40年の持ち家に住んでおり、住宅の補修が出来ないため、すきま風や害虫、健康被害に苦しんでいる人。

実例を挙げてみると、意外とピンときたり、多いかもしれないと思います。

増え続ける「下流老人」とは!?ー年収400万円サラリーマンも老後は下流化する!?(YAHOO! ニュース)

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下流老人になってしまうケース

年収は1000万円程度、退職時には資産があっても、貧困になるケースがあります。

退職してすぐ、新築マンションを購入し、預金は一気に減りましたが、年金が月に30万円も受け取れるため、問題なく暮らせるだろうという考えでした。

ところが、妻が認知症を発症し、高額な医療費負担が発生し状況が一変します。

料金が高い老人ホームに入所し(しっかりとした施設を選んだ)ために、一時入所金が2000万円必要になったのです。

この時に貯金が尽き、入所した老人ホームは、月に17万円の費用がかかりますが、所得は月30万円ほど。

差し引きで手取りは13万円ほど。

住居を売却するにも、一度住んでしまえば値が大幅に落ちてしまいます。

自身の高齢ですので病気の危険性もあります。

こうして下流老人へと転落してしまうケースがあるのです。

まとめ

老後は2000万円以上必要と言われていますが、2000万円以上の所得を持っていたとしても、貧困に足を踏み入れてしまう可能性があります。

こういった老後を過ごそう、という計画をしっかり練って、安全な老後を過ごしましょう!